祇園祭のあの情景が
懐かしい甘さとともに浮かぶ
酒蔵や店蔵が立ち並ぶ会津田島の街道に、しっくり馴染んだ板塀土壁の佇まい。祇園屋台をモチーフにした『海人山人 ちょっ古蔵』だ。会津田島の夏を彩る祇園祭は、遠く京都に由縁づく日本三大祇園祭のひとつとして、800年の伝統を誇る祭り。その賑わいとどこか幽玄な雰囲気をフロアに満たして、『ちょっ古蔵』は南会津に集う海幸山幸で人々をもてなす。
子供から大人まで愛されている店の名物は、祇園祭にちなんだ「祇園祭ダー」。「子供の頃に飲んだ、あの素朴なラムネの味。あの爽やかさを思わせる味わいに仕上げたくて」と考案者の君島大輔さんは笑う。「ふるさとに帰省した人や、立ち寄ってくれた人が、想い出とともにお土産にしてくれたら嬉しいですね」。
ぽん、と栓を開ければしゅわしゅわと音を立ててたちのぼる透明な泡。レトロな瓶にそのまま口づけて楽しめば、幼い頃の思い出がよみがえる。たっぷりの氷を詰めたコップに注いで、琥珀色のウヰスキーと合わせれば、ビター&スイートなハイボール。
暮れなずむ会津田島のまちに、ふと、祇園囃子の音を聴いた気がした。
有限会社Monsieur-夢酒
住所:福島県南会津郡南会津町田島字中町甲3936-11
TEL:0241-62-3511
定休日:無休
営業時間:17:00~24:00
アクセス:会津鉄道 田島駅より車で約1分